初診で来られる方にとっては多少なりとも緊張するものだと思います。自分の身体を本当に預けて良いところなのか？私も初対面の方であれば緊張もします。

数ある施術ベッド。機械的に流れ作業でおこなう治療。口コミサイトに力を入れ集患する。多くの時間をかけずに数多くこなす・・どれもみな治療院中心の考え方です。

どんな方でも誰一人として同じ状態ではありません。しっかりと時間をかけ、まずはお話を伺うところから始めます。時には問診に一時間近くかける時もあります。どんな時でも患者様中心でなければならないと考えています。何年も通い続けて下さる方にもしっかりと耳を傾けお話を伺う事からはじめています。

鍼灸治療に多くの手法があります。当室の「脉診（みゃくしん）流経絡治療」も一部では同じ名前で治療しているところもあるようですが、私が所属する学術団体である「東洋はり医学会」は数多くの団体の中でも「同じ技術を習得する」という理念があり、勉強会など様々な活動をおこなっています。また一人では到底無理な多くの臨床経験も、国内はおろか世界にある支部から集められた治験例から学ぶ事により正しい治療へと導く事ができるのです。

お身体のどこかが辛くても歩いてこられない方はほとんどいないと思います。ただ世の中には行きたくても行けないご事情がある方も多数いらっしゃいます。

車椅子の方、それすら困難な方、小さいお子様などです。

私は病院（リハビリテーション科）の勤務のあと、訪問診療からスタートし現在に至っています。病気も、状態も様々です。その経験から治療院開設時には一階の治療室で、往療もする！という事でした。

全ての方に同じように鍼灸治療を受けて頂きたいとの思いからです。